横浜市立大学附属市民総合医療センター 臨床検査部

HOME >  臨床検査部について >  部長挨拶

部長挨拶

当院は、明治初期に創設された十全醫院―十全病院の流れを引き継ぎ、市民の皆さんの医療を担うとともに、医学教育の実践の場として貢献してきた大学附属病院であることは周知のことと存じます。その後、大学医学部は金沢区に移転しましたが、当院は、2000年1月1日新棟の完成とともに、横浜市立大学医学部附属市民総合医療センターとして、急性期医療、高度医療を担う病院として装いも新たに再出発しました。その間、検査部門長は主に病理部門担当医が兼務し、実際の検査を担当するスタッフとともに、病院の診療を支援してきました。

私は、当院で長年内科の診療と教育を担当していましたが、2004年1月から臨床検査医学教授として、医学部の臨床検査医学の学生教育を担当することになり、また、同時に市民総合医療センター臨床検査部長を兼任することになりました。着任後、直ちに部門運営の適正化とともに、急性期医療で重要な役割を担う当院の状況を考え、他の病院に先駆けて、緊急検査と通常検査の壁をなくし(当時は、夜間の緊急検査と昼間の通常検査を分けて実施するのが一般的でした)、院内で行う重要な検査は24時間365日迅速対応できる体制を整備しました。検査方法も基準範囲も昼夜同じものとしたため、当院で行う検査は24時間いつでも迅速に結果が得られるだけでなく、時間経過による変化も容易に比較できることで小さな変化も捉えやすくなっています。もちろん、検査の質を担保するために最大限の努力を積み重ねていますが、今回、国際規格「ISO15189(臨床検査室-品質と能力に関する特定要求事項)」に基づいた審査の結果、その要求事項を満たした臨床検査室であることが証明されました。今後は、臨床検査専門研修プログラムの基幹施設として、質の高い臨床検査を提供するとともに、より先進的な臨床検査の導入を図っていきます。

臨床検査部で行う検査には、検体検査以外の重要な診療支援検査として、生理機能検査があります。特に、超音波検査は、以前は診療科の担当医が行っていましたが、今は臨床検査部で行うことが多くなっています。しかし、人材育成と機器の整備に時間がかかるため、まだ、皆さんのご希望に沿うような待ち期間で対応できず、病院管理部門とともに体制整備に取り組んでいます。

臨床検査部スタッフ一同、今まで以上に、市民の皆様に信頼され愛される病院の創造に貢献できるよう努力していく所存ですので、ご支援の程よろしくお願い申し上げます。

臨床検査部長 宮島栄治